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2009年4月5日日曜日

屋根、その後

屋根の工事は着々と進んでいる。石膏プラスターボードを張った上に厚さ90mmの垂木を内掛け梁の真上に並べ、釘で打ち付けるまではアルバムでも紹介したが、その垂木の間、芯から芯まで90mmの間には断熱材が敷かれた。断熱材の厚みは45mm、ということで45mmの空気層ができあがる。この隙間が空気の循環を生み出し、家を呼吸させる(はず)。この上には次は、野地板が敷き詰められ、防水シートが張り詰められる。そして最後はガルバリウム鋼板仕上げ、となる。

2階北側にはキッチンがあり、長い庇が南側に出ることもあって、北側キッチンがやや暗いことが想像されるために、キッチン上部には天窓を設けた。これについては明日にでも写真を追加して紹介したい。直射光が入らずうまく光を入れてくれることを期待したい。

渡部工業の大工さんたちの仕事は徐々に細かくなっていき、クリの柱の悪いところの埋め木、現わしになる場所の磨き、加々美氏は「サンダーで」、と言っているがハンディグラインダーに研磨紙、研磨布をつけて現場で磨く作業のようだ。学生時代にボール盤で穴をあけ、旋盤でデルリンを削り、グラインダーで仕上げ磨きなどしてた身としては少々やってみたい気分になるが、削りすぎるともとには戻らないことを考えると躊躇してしまう。

2009年3月28日土曜日

棟木登場

建て方工事第6日目、初日は墨付けだったので実際に作業に入ってから5日目にして最大の山場である棟木が上がった。土曜日の朝9時に現場に娘と二人で駆け付けたがすでに建築家の加々美氏は現場で打ち合わせをしていた。通し柱、2階の大黒柱はすでに昨日のうちに据え付けが終わり、あとは棟木を待つばかりの状態で作業開始。
うちの棟木は幸いというか、残念なことにというか継いである構造で約1/3と2/3に分かれている。西側部分の大黒柱に近い部分の短い方から作業に突入した。

この短い側のほうだけで約300Kg。長いほうはというと約600Kgある。長い棟木のほうでどのくらい長いかというとこのくらい。

大工一人が、最上部に上ってこの棟木をはめ込む作業を行い、もう一人が下で手伝う。掛矢(でかい槌)でがんがんと打ち込んではめ込むが地上7m近いてっぺんでこの掛矢を構えて振り下ろす作業で自分もろとも落ちてしまいそうな、危ない作業を簡単にこなすのはさすがである。命綱もつけてないしなんとも頼もしい。正直、この姿はかっこいい、の一言に尽きる。
棟木が上がると次は、内掛け梁をその棟木に掛けていく作業に入る。1本1本番付どおりに棟木に差し込んでいくが、大量の内掛け梁をどんどんとはめ込んでいく。内掛け梁と棟木、内掛け梁と軒桁との接合は、「ほぞ」で行うが「ほぞ」自身ははめ込み式になっていて具合の悪いものは全て取り換えながらの作業である。建築家の大沢さん曰く、ほぞはどうやら樫の木で出来ているらしく非常に硬い。実際触ってみると高級積み木のような手触りなので捨てずに取っておいてもらい、あとで娘の遊び道具にすることにした。



午後になって、屋根全体にわたって内掛け梁の据え付けが終わった。全体をかけ終わってみるとおおかたの蔵の全貌が明らかになってきた感じがする。感無量。

午後は更に、玄関入口の梁は据え付けられた。これは大梁の余りを使って下屋部分に持ってきたもの。玄関と書斎部分は新材で作られるので貴重な材を余すところなく使い入ってくる人にインパクトを与えようというものでもある。短い切り落としのこの大きさでも100Kgは優に超えるのでこれもクレーンを呼んだ日でしか作業ができないとのこと。

ここまで見てきてやはり、伝統工法のこの軸組みは木の特性を十分に活かしているという気がする。大沢さんによればケヤキは切ってから使うまでに20年あまり、放置して乾燥させ、外側を虫に食わせ芯だけを残し、使うらしいが実際こうして蔵の部材になる遥か昔にすでに切り落とされて待っていた木材たちがあったということに感動する。20年ということは60歳で定年して家を建てたいと思ったら、40にして山に入って木を選んで切って寝かしておかないといけないということ。

2009年3月26日木曜日

着々と

工事は進んだようだ。「ようだ」というのは本日は朝から都内で仕事だったため現場を見てないからだ。妻が娘とともに今日は見に行ってくれて写真を撮ってきてくれた。
今日は、「桁」まで上がったようだ。

玄関部分は当然、通し柱が1階にないため2階部分だけが柱をもつ。

徐々に柱が林立する姿が浮かびあがってきている。この我が家の柱だが、そもそも蔵の構造からして屋根が低いため、住居にすると天井高が低すぎる。そこで柱の下側を継ぐことにした。もともと柱が多すぎることもあり、根継を行うことにした。柱の下側はすべて継いでいる。ちょどこの部分はシロアリに食われていることもあり、そもそも根継をしなくてはいけなかったわけである。
どうやら今日は、二階部分の桁までは上がったが、いよいよ土曜日(28日)に棟木が上がる予定。これは楽しみである。あの大きな大きな棟木がどうやって(クレーンは当たり前だが)据えられるのか?一発で入るのか?想像力が膨らむ。

大工の道具、その1

最も興味があったのは大工の持つ道具と、その技、そしてその手入れである。同様に、左官のもつ道具と、その技、その手入れにも大きな興味がある。外壁や内部の壁の一部を左官仕事でお願いすることになっていて1月に、湯河原の長田左官にお邪魔して展示室を見せてもらった際に、古舞の準備をしている作業場もお邪魔した。その折、長田左官の三代目から道具を見せていただいた。

すべて自分で作る、そうだ。作るといっても鍛冶屋じゃいないので頼んで自分のいいように作ってもらうらしいが、すべて目的があっての道具である。
同様に大工もすべて持つ道具には意味があり、長い歴史がある。しかし、相当長い歴史をもつだろうと考えていたが、以前、「大工道具の歴史」という本を読んでみるとそれほどでもないらしいことも知った。江戸時代になってようやく今の大工道具に近くなって落ち着いたらしい。しかし、そうなると昔の大工はどうやって大きな家や寺社仏閣を建ててたのか、またもって不思議である。この本は、なかなかマニアックな内容で面白い、日本の木造建築がクリで始まり、杉に至る経過もよく説明されているし、鋸の発達やその構造などが詳細に述べられている。

やってきた渡部工業の大工さん四人衆もいろんな道具を持ち込んでいる。


さすがに、鑿(ノミ)はよく切れそうだ。しっかり現場には砥石が用意されているし使い込まれている。軸組み工法に欠かせない、「掛矢」(大きなハンマー)、鋸、かなづち(玄能といった伝統的な工具はもちろんだが、土台に穴をあけるための電動ドリル、そして現代の大工はレーザーレベルメーター(水準器)までを使いこなす。レーザーでやってしまえば、1mm以下の精度まで出すのはたやすいのは知ってるが、結局この日はレーザーを使わず、「振り子」の重りで柱の傾きをチェックしていた。「振りっこ」という商品名のものを持ち込んでいたが、実際、工具売場で相当な高額で売られているこの振り子には興味があった。短時間で振れが止まります、という謳い文句がどの商品にも掲げられていて、そんなに必要かなあ、と思っていたが実際の現場で見てみれば、振れが止まらないとイライラすることは間違いないので、それはイライラの対価、としての技術革新か、と思えた。粘性素材が入って振動を抑制しているのではないかな?と思われた。

今日は朝の作業途中から雨が降り出したので、あまり作業は進まなかったはず。明日は寒いながら晴れそうなので期待したい。

2009年3月24日火曜日

軸組み工事、本番

今朝は珍しく5時から出かけてしまったので、仕事帰りに現場を訪れてみた。昨日の時点では土台が作られていただけだったのが、着いてみて驚き!。クレーン車が来てる、しかももう柱がたくさん立てられている!しかも1階の梁までもが!


興奮した。柱は思ったよりも傷んでいるところもあるのだが、問題なく大きな大きな梁を支えている。駐車場部分の梁を載せる作業に立ち会ったが、さすがに迫力がある。

ふと見ると、すでに大黒柱もすでに据え付けられているではないか。不覚、大黒柱の据え付けは見ておきたかった。
一尺の大黒柱は他の栗の柱とは異なり、ケヤキである。そして通し柱ではなく、1階と2階部では継ぎ柱として成り立っている。今日初めて、漆塗りの材のヴェールがお目見えした、ということだが夕陽を浴びて鈍く光っているさまは美しい。どんどんとこのあと、柱や梁がお目見えすることだろう。なんとか棟木をあげる作業には立ち会いたい。

2009年3月23日月曜日

建て方開始:土台づくり

いよいよ渡部工業さんが到着し、今朝から作業に入った。まずは土台組み。到着したらすでに墨付け作業が開始されていた。

土台の下には通風を確保するため隙間を作るが、隙間パッキン、基礎パッキンなどあるようだが我が家はやはり、木材を使う。蟻に食われないように、木酢液に浸して乾かす。

建物基礎の内側にはすでに、プレカットされた土台が運び込まれて組まれるのを待っているが、軸組み工法なのでいろんな方法で継手が用意されている。下の写真は、腰掛蟻継(左)と鎌継(右)とのこと。この土台の材に直交する方向に大引が据えられる。大引は腰掛蟻継のオス側となって差し込まれる。

朝の状態はこんな感じで墨付け作業に終始していたが、夕方ちょっと寄ってみたところほとんど、土台が終わりかけていた。

さすがである。土台にわたる大引が据えられる様子はこの通り。

土台同士はこんな感じで継がれる。

大黒柱はここに据えられる予定。